柏原市|大腿骨骨折後の住宅改修|退院前に確認したい5つの動作
大腿骨を骨折して入院した家族の退院が決まると、「本当に家で生活できるのか」と不安になるものです。この記事では、理学療法士の視点から、退院前に確認したい5つの動作と住宅改修のポイントを解説します。
大腿骨骨折後の退院|自宅に戻る前に住宅環境の確認が必要な理由
入院中に歩けても自宅では転倒リスクがある
病院のリハビリで歩けるようになっていても、筋力やバランスは骨折前の状態まで戻っていないことが多いです。一度骨折した方は再び転倒しやすく、自宅での転倒が再骨折につながるおそれもあります。
病院と自宅では段差・手すり・動線が大きく違う
病院はバリアフリーで、どこにでも手すりがあります。一方、自宅には上がり框や敷居、狭い廊下などがあり、病院と同じように動けるとは限りません。
退院してからではなく退院前に住宅改修を検討する
最も転倒しやすいのは、退院直後の慣れない時期です。退院してから準備を始めるのではなく、入院中から住宅環境を整えておくことが大切です。
退院前に確認したい動作①|玄関の出入り・上がり框
上がり框を安全に昇り降りできるか確認する
大腿骨骨折の後は、骨折した側の脚で体重を支える力が弱くなりがちです。高い上がり框を昇り降りするのは、特に負担の大きい動作です。
手すり・踏み台・福祉用具を使った段差対策
手すりを付けたり、式台で段差を分割したりすることで、昇り降りが安定します。工事ができない場合は、据え置き型の手すりをレンタルする方法もあります。
杖や歩行器を使用する場合は玄関の広さも確認する
歩行器を使う場合は、玄関に置き場所があるか、屋内用と屋外用を持ち替えられるスペースがあるかを確認しておきましょう。
退院前に確認したい動作②|ベッドからの立ち上がり・移乗
ベッドから一人で安全に立ち上がれるか
布団からの立ち上がりは、股関節や膝に大きな負担がかかります。退院をきっかけに、布団からベッドへ切り替えることを検討しましょう。
ベッドの高さと手すりの位置を確認する
ベッドの高さは、座ったときに足の裏が床にしっかり着く高さが目安です。ベッド用の手すりがあると、立ち上がりや方向転換が安定します。介護ベッドは、要介護度によってはレンタルが原則対象外となる点に注意してください。
夜間のトイレまで考えて寝室の動線を整える
夜中にトイレへ行く回数が多い方は、寝室をトイレに近い部屋へ移すことも有効な選択肢です。
退院前に確認したい動作③|トイレの立ち座り
便座まで安全に移動・方向転換できるか
トイレは狭いため、便座の前で向きを変える動作が不安定になりやすい場所です。杖や歩行器を使ったまま入れるかどうかも確認しましょう。
便座からの立ち上がりに手すりが必要か
便座は低いため、立ち上がるときに股関節へ大きな力がかかります。手すりがあるかどうかで、動作の安定性が大きく変わります。人工骨頭置換術を受けた方は、医師から禁止されている姿勢がないかも確認してください。
縦手すり・横手すり・L型手すりを動作に合わせて選ぶ
立ち上がりには縦手すり、座るときの姿勢保持には横手すりが役立ちます。両方の役割を担えるL型手すりは、トイレでよく選ばれます。
退院前に確認したい動作④|浴室への出入り・入浴
浴室入口の段差を安全に越えられるか
浴室の入口は床が濡れていて滑りやすく、段差もあるため、転倒の多い場所です。入口の縦手すりや段差解消が有効です。
浴槽をまたぐ動作ができるか確認する
浴槽をまたぐには、片脚立ちになって股関節を大きく曲げる必要があります。退院直後は難しい方も多いため、事前に確認しておきましょう。
浴室手すり・シャワーチェアなど住宅改修と福祉用具を組み合わせる
手すりの設置は住宅改修で、シャワーチェアや浴槽台は福祉用具の購入で準備できます。両方を組み合わせて、入浴動作全体を安全にしましょう。
退院直後は「以前と同じ入浴方法」にこだわらない
しばらくはシャワー浴にする、デイサービスで入浴するなど、無理のない方法を選ぶことも大切です。
退院前に確認したい動作⑤|家の中の移動・段差
寝室からトイレまで実際の生活動線を確認する
生活の中で最も頻繁に通るのは、寝室・トイレ・リビングを結ぶ動線です。まずは、この動線の安全を優先して整えましょう。
廊下・敷居・小さな段差が転倒につながることもある
数cmほどの敷居でも、足が上がりにくい状態ではつまずく原因になります。段差の解消や、手すりの設置を検討しましょう。
杖・歩行器を使って通れる幅があるか確認する
歩行器を使う場合は、廊下の幅だけでなく、曲がり角や出入口を通れるかどうかも確認が必要です。
夜間の移動では照明や足元の環境も確認する
足元灯やセンサーライトを設置し、床に置いてある物やコード類を片付けておきましょう。
リハビリ専門職が見るポイント|大腿骨骨折後の住宅改修は「できる動作」だけで判断しない
PT・OTが確認する歩行・立ち上がり・方向転換・段差昇降
理学療法士(PT)や作業療法士(OT)は、生活に必要な一連の動作を、実際の住宅環境に当てはめて評価します。
痛み・筋力・バランス・持久力から転倒リスクを評価する
「一度はできる」動作でも、疲れたときや夜間には不安定になることがあります。痛みや持久力も含めて、転倒リスクを判断します。
「病院でできる」と「自宅で安全にできる」は違う
慣れた病院の環境でできていた動作が、自宅の段差や狭い空間では難しくなることは少なくありません。
本人の能力に住宅環境を合わせて手すりの位置や高さを決める
手すりは、本人の身長や、骨折した側、動作の癖に合わせて位置を決めることで、はじめて十分に役立ちます。
退院直後だけでなく回復後の生活まで考えて住宅改修を検討する
身体機能は、退院後のリハビリでさらに回復していくこともあります。回復後の生活や将来の変化まで見据えて、改修の内容を検討しましょう。
退院前訪問で確認したいこと|病院・家族・ケアマネ・住宅改修事業者の連携
退院前訪問では実際の生活動線を確認する
病院のリハビリ担当者が自宅を訪問し、実際の動作を想定しながら、危険な場所を一つずつ確認します。
病院のリハビリ担当者から動作能力や注意点を共有してもらう
歩行能力や、脱臼を防ぐために避けるべき姿勢などの情報を、住宅改修事業者にも共有しておくことが大切です。
家族が介助する場所と本人が一人で動く場所を整理する
どの場面で家族の介助が必要かを整理しておくと、手すりを付けるべき場所が明確になります。
住宅改修と福祉用具レンタルを同時に検討する
工事による住宅改修と福祉用具のレンタルを比較しながら、退院日までに間に合う方法を選びましょう。
【ビフォーアフター】大腿骨骨折後の住宅改修で生活はどう変わる?
施工前|玄関・トイレ・浴室でつかまる場所がなく家族の介助が必要
つかまる場所がなかったため、トイレに行くたびに家族が付き添う必要があり、本人も家族も大きな負担を感じていました。
施工後|動作に合わせた手すり設置で立ち上がり・移動を安定させる
トイレにL型手すり、玄関と浴室入口に縦手すりを設置しました。その結果、日中は一人でトイレに行けるようになりました。
段差対策と福祉用具を組み合わせて自宅内の移動をしやすくする
敷居の段差を解消し、ベッドとシャワーチェアを導入したことで、寝室から浴室までの生活動線が安定しました。
施工後もリハビリ専門職の視点で実際の動作を確認する
工事の後は、実際の動作を確認して使い方を助言します。回復の状況に合わせて、福祉用具の見直しも行います。
柏原市で大腿骨骨折後の住宅改修に介護保険を利用するには
手すり設置や段差解消など介護保険住宅改修の対象になる工事
要支援・要介護認定を受けている方は、手すりの取り付けや段差の解消、洋式便器への取り替えなどが対象になります。支給限度額は原則20万円で、自己負担は所得に応じて1〜3割です。
住宅改修と福祉用具レンタル・購入の違い
住宅改修は、手すりの取り付けなど工事を伴うものです。据え置き型の手すりや歩行器はレンタル、シャワーチェアなど入浴・排泄に使う用具は購入が対象となります。
介護保険を利用する住宅改修は原則として工事前の申請が必要
工事の後に申請しても、原則として支給は受けられません。また、入院中の工事の扱いは状況によって異なるため、柏原市の介護保険担当窓口に確認しておきましょう。
退院日が決まったら早めにケアマネジャーへ相談する
要介護認定を受けていない場合は、入院中に申請しておくと、退院後の準備をスムーズに進められます。
柏原市で大腿骨骨折後のリフォームを考えているご家族へ
退院日から逆算して住宅改修の準備を始める
申請、見積もり、工事にはそれぞれ時間がかかります。退院日が決まったら、すぐに準備を始めましょう。
手すりを付ける前に本人の動作を確認する
位置の合わない手すりは、使われないまま残ってしまいます。まずは本人の動作を確認することが、失敗しない住宅改修の第一歩です。
住宅改修・福祉用具・リハビリを組み合わせて自宅生活を整える
住環境を整えることと、退院後もリハビリを続けることの両方が、再転倒の予防につながります。
柏原市の住宅改修・介護リフォームのご相談はこちら
大腿骨骨折後の退院に向けた住宅環境をご相談いただけます
「退院までに何を準備すればいいかわからない」という段階からでも、お気軽にご相談ください。
リハビリ専門職の視点から必要な手すり・段差対策を検討します
理学療法士が本人の動作を確認し、一人ひとりに合った手すりの位置や段差対策をご提案します。
介護保険の住宅改修から福祉用具まで一緒にご相談いただけます
介護保険の申請手続きや、福祉用具との比較もまとめてお手伝いします。
