柏原市で退院後の生活が不安な方へ|退院前に確認したい在宅療養の準備チェックリスト
「退院できることになったのはうれしい。でも、家に帰ってから本当に大丈夫だろうか」
退院の日が近づくと、そんな不安が出てくるご本人やご家族もいると思います。
病院では看護師や医師が近くにいますが、自宅に戻ると生活の環境は大きく変わります。
薬の管理はどうするのか。
トイレやお風呂は一人で大丈夫なのか。
胃ろうや痰吸引などの医療的なケアが必要な場合はどうするのか。
体調が変わったときは誰へ連絡するのか。
退院してから一つずつ考えるのではなく、退院前に「家に帰ったあとの一日」を想像しておくことが在宅療養の準備では大切です。
今回は、柏原市で退院後の生活を考えている方に向けて、退院前に確認しておきたいポイントを整理します。
まず「退院できる状態」と「自宅で生活できる状態」は分けて考える
病院から退院の話が出ると、
「退院できるということは、もう大丈夫なんだ」
と思うかもしれません。
しかし、病院で生活できることと、自宅で今までどおり生活できることは同じではありません。
たとえば病院では、
ナースコールを押せば看護師が来てくれる。
ベッドのすぐ近くにトイレがある。
必要な薬が決まった時間に準備される。
体調に変化があればすぐ確認してもらえる。
といった環境があります。
一方、自宅ではその一つひとつを、
「誰がするのか」
「一人でできるのか」
「難しい場合は誰に手伝ってもらうのか」
まで考える必要があります。
退院前には病気の状態だけでなく、生活全体を一度確認してみましょう。
① 薬を自宅で管理できるか
退院後にまず確認したいことの一つが薬です。
入院前より薬の種類や飲み方が変わっている場合もあります。
確認したいのは、
- いつ飲む薬なのか
- 本人が自分で管理できるのか
- 家族の確認が必要なのか
- 飲み忘れたときはどうすればよいのか
- 薬がなくなる前に、どこを受診するのか
といったことです。
「薬の名前は分からないけれど、病院で説明されたから何とかなる」と曖昧にしたまま退院すると、自宅に帰ってから家族が困ることがあります。
分からない部分は退院前に確認しておきましょう。
② 胃ろう・痰吸引などの医療的なケアはどうするか
胃ろう、痰吸引、在宅酸素など、退院後も医療的な管理が必要な方もいます。
この場合、
「家族が覚えればいい」
だけでは十分ではありません。
たとえば、
誰が行うのか。
必要な物品はそろっているのか。
自宅のどこで行うのか。
いつもと違う状態になったら誰へ相談するのか。
こうしたところまで確認しておきたいところです。
特にご家族が実際にケアを行う場合、
「病院で一度見ました」
という状態と、
「自宅で自分たちだけでも対応できそうです」
という状態には大きな違いがあります。
分からないことや怖いことがある場合は、退院前にそのまま伝えてください。
訪問看護を利用する場合には、退院後の生活を想定しながら、必要な支援について病院側と情報を共有していきます。
③ ベッドからトイレまで実際に移動できるか
退院支援では、病気や医療処置だけでなく、自宅で実際に動けるかを見ることも欠かせません。
たとえば、
病院では杖で歩けていても、自宅には段差がある。
病院のトイレには手すりがあるけれど、自宅にはない。
夜間は寝室からトイレまで暗い廊下を歩く必要がある。
玄関に大きな段差がある。
こうした違いがあります。
「歩けるから大丈夫」ではなく、
自宅のどこからどこまで、どのように移動するのか
を具体的に考えてみてください。
必要に応じて、福祉用具や住宅環境の調整を検討することもあります。
④ お風呂・着替え・食事など毎日の生活を考える
退院後の生活では、歩くこと以外にもたくさんの動作があります。
起き上がる。
服を着替える。
顔を洗う。
食事を準備する。
お風呂に入る。
トイレへ行く。
夜、布団やベッドから起きる。
病院では何となくできていたことでも、自宅では環境が変わることで難しくなる場合があります。
全部を完璧にできる必要はありません。
大切なのは、
「できないことがあるなら、どう補うか」
を退院前に考えておくことです。
家族が手伝うのか。
福祉用具を使うのか。
介護サービスを利用するのか。
訪問看護やリハビリが必要なのか。
その方の状態に合わせて考えていきます。
⑤ 家族がどこまでできるのかも確認する
退院が決まると、ご家族はつい、
「家に帰ってくるなら自分たちが頑張らないと」
と考えてしまいます。
しかし、ご家族にも仕事や子育て、生活があります。
夜間も毎日付き添えるのか。
医療的なケアを行えるのか。
トイレ介助が必要になった場合に対応できるのか。
一人の家族に負担が集中しないか。
本人の状態だけでなく、家族が実際にできること・難しいことを正直に伝えることも退院準備の一つです。
「家族だからやらなければならない」と抱え込む必要はありません。
難しい部分が分かれば、その部分をどう支えるかを考えることができます。
⑥ 退院後に誰へ相談するのかを整理する
自宅へ帰ってから、
「熱が出た」
「薬について分からなくなった」
「食事が取れなくなった」
「急に歩けなくなった」
ということが起こる可能性もあります。
そのときになって、
「どこへ電話すればいい?」
となると、ご家族の不安はさらに大きくなります。
退院前に、
- 主治医
- 訪問診療
- 訪問看護
- ケアマネジャー
- 利用する介護サービス
など、困った内容に応じて誰へ相談するのかを確認しておきましょう。
夜間や休日の対応についても、利用する医療機関や事業所ごとに体制が異なるため、事前に確認しておくことが必要です。
⑦ 退院する日の動きまで考えてみる
意外と忘れやすいのが退院当日です。
病院を何時ごろ出るのか。
自宅までは誰が送るのか。
車から玄関まで移動できるのか。
家に着いたとき、必要なベッドや福祉用具は準備できているのか。
薬や必要な物品はそろっているのか。
退院したその日から生活は始まります。
特に身体の状態が不安定な方や医療的なケアが必要な方では、「家に帰ってから準備する」のではなく、帰宅した時点で必要なものが使える状態になっているかを確認しておくことが大切です。
退院前チェックリスト
退院が近づいたら、次の項目を一度確認してみてください。
- 薬の飲み方を本人・家族が理解している
- 医療的なケアの方法や相談先が分かっている
- ベッドからトイレまで安全に移動できる
- 入浴や着替えなど難しい動作を把握している
- 必要な福祉用具が準備されている
- 家族ができること・難しいことを整理している
- 訪問看護や介護サービスの開始について確認している
- 体調が変わったときの相談先が分かっている
- 夜間・休日の連絡方法を確認している
- 退院当日の移動方法と帰宅後の環境を確認している
すべての方に、すべての項目が必要というわけではありません。
本人の病気や身体の状態、生活環境によって必要な準備は変わります。
チェックリストは、**「まだ決まっていないことを見つけるため」**に使ってください。
退院してから困る前に相談しておく
訪問看護について、
「家に帰って生活してみて、困ったら考えよう」
と思われることもあります。
もちろん、退院後に相談することもできます。
ただ、退院前から医療的なケアや生活上の不安が分かっている場合には、入院中から主治医や退院支援担当者、ケアマネジャーなどへ相談しておくことで、自宅で必要になる支援を整理しやすくなります。
「訪問看護が必要かどうか分からない」
という段階でも、
「家に帰ったら、この部分が心配です」
と伝えるところから始めて構いません。
柏原市で退院後の在宅療養を考えている方へ
退院はゴールではありません。
自宅へ帰ったその日から、新しい生活が始まります。
だからこそ、
「退院できるか」
だけではなく、
「退院したあと、どのように生活するか」
まで考えて準備しておくことが大切です。
訪問看護ステーションしおんでは、病気や医療的なケアだけでなく、自宅での移動、服薬、家族の負担なども含めて、在宅での生活を考えていきます。
柏原市で退院後の生活に不安がある方は、
「まだ退院日は決まっていない」
「訪問看護を利用するか決めていない」
という段階でも、まず自宅へ戻るために何を準備すればよいか整理してみてください。
分からない部分が見えてくれば、退院までに誰へ相談すればよいのかも見つけやすくなります。
